クロック狩り
どれくらいレベルを上げることができるかは疑問だが、転職が出来ないことだけは自信を持って言える。
自信を持つ対象を明らかに間違っているのは自分でも分かっている。心配は無用だ。
というわけでいつもの通りアルギオペ狩りである。
大軍（3匹以上）で攻められたら僕が勝つ確率は20％を切る。
やはり戦闘は数がモノをいうのだろう。
「久々に来た獲物（僕のこと）だからってそんなに張り切っていっぺんに来なくてもいいのに。そんなに人を襲いたかったら街へ行けよ。」と頭に浮かんだが、彼らが街にまで現れたら僕が、安らげる場所はなくなり、ペットのルナティックは卵のまま孵ることは無くなるのでやはり今のままでいいと思った。
「ありがとう、モンスター達、街に現れないでくれて。」意味もなくお礼を言った。
特に区切りがいいレベルだったわけではないが、別の狩場に遊びに行くことにした。
とりあえずマンティスからちょっと離れたい。
マンティスにおびえながら狩るのは嫌だ。
横沸きするフローラよりマンティスの顔の方が嫌だ。
これは言い過ぎた、さすがに横沸きするフローラの方が嫌だ。
この後も気の毒になるくらいマンティスに対する不満を述べてから狩場移動をした。
クロックをメインに狩りに来たのだ。
どこへ行ってもそうなのだろう。ミスは戦闘不能に直結する。
相手の攻撃力に対して、こちらはあまりに無防備だから当然だ。
ファイアーボルト詠唱中にアクティブモンスターが近づいてくるのは、ミスというより事故のような気もするが割り切ろう、よくあることさ。
本当によくあることなので、「僕がよくいる場所は復活地点です」といっても何ら問題ないくらいだった。
パンクはファイアーボルト詠唱中に接近してくる事故の原因のぶっちぎり1位なのだが、どうにかならないのだろうか。
「詠唱中という看板を立てたら避けてくれるかもしれない。」なんて甘いことを考えたが、例え看板を立てることで避けてくれたとしても、詠唱中という看板を立てている間に攻撃してくるだろう。それでは、全く意味がない。
「アクティブモンスターじゃなくなったら徹底的に無視しよう。」そう誓った。
マンティスが可愛らしく思えるほど、素早くて攻撃力が高い。
近くに他のプレイヤーが見えなければ即ハエ飛びだ。
近くに他のプレイヤーが居たら、潔く倒れることにしている。それはそれで迷惑だろうが。
そんなこんなで、ジョブレベルが40に達した。
WIZになりたいという誘惑と戦いながら、ジョブ50を目指そうと思う。
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